三崎に越してきてから2か月

今年の4月まで暮らしていた弘明寺のシェアハウスから引っ越してきてから早2か月・・・

ピザ屋もユニクロもない あるのは海と漁港と潮の香り

笑う相手も殴る相手もいない

あるのは絵具と家を育てる為の木材と水面に映る紅い夕陽

黄昏てた5月

浴びるように酒を飲んだ

それでも何も変わらなくて

渇いていて

毎日出会う蜘蛛たちに苛立ちを覚えた

害虫を食べてくれているのに・・・

ふと

両親と妹の顔が浮かんだ

そうしたら

小学校の友人

中学校の友人

高校の友人

美術の師匠

美大時代の友人

お世話になった店長、飲み仲間、アーティスト

そして相方

みんな朝陽が映っているような目で５ｍくらい離れた所にいた

三崎で迎える朝はどこまでも静かで

どこまでも伸びている

ぼくは

いま

かれらを

ひとつの

線で

紡いでる